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2026/04/03 09:00 ~ なし
富山県立高校入試・英語分析 ― 評価軸は「読む力 × 判断する力」―
2026年度実施の富山県立高校入試・英語(筆記)について、
問題全体を通して見えてくる評価軸と、今後求められる学習の方向性を整理します。
本稿では大問ごとの細かな解説ではなく、
「この入試がどのような力を測ろうとしているのか」
「受験生は何を意識して学習すべきか」
に焦点を当てて分析します。
① 求められているのは「正確に読む力 × 判断する力」
今年度の英語入試で最も特徴的なのは、
英語が読めるかどうか以上に、「読んだ内容を根拠として判断できるか」
を問う設計になっている点です。
具体的には、
- 表・グラフを伴う資料読解
- 会話文と掲示物など、複数情報の照合
- 「合っているもの」「適切でないもの」を選ばせる設問
が多く見られました。
これらに共通するのは、
「なんとなく分かった」では正解に至らないという点です。
英文、数値、条件(時間・曜日・割合など)を一つずつ照合し、
消去法を含めて論理的に判断する力が求められています。
② 「資料の読み取り」は、今年度やや複雑
特に今年度は、資料読解の処理が一段階複雑になっています。
単なる事実確認ではなく、
- 増えている/減っている
- 同じかどうか
- 最大・最小
- 条件付き(平日と週末、以前と以後 など)
といった比較・整理を伴う処理が必要です。
これは、
英語の試験でありながら、思考力・情報処理力を測る設計
であることを意味します。
この傾向は、今後の入試でも継続していく可能性が高いと考えられます。
③ 具体例を書かせる問題が多い理由
今年度の長文読解や記述問題では、
「抽象的な意見」よりも**「具体例」**が重視されています。
たとえば、
- なぜそう言えるのか
- どのような制度なのか
- どの部分がその根拠になるのか
を具体的に説明させる設問構成です。
ただし、ここで重要なのは、
「自由に言い換える力」を求めているわけではない点です。
実際には、
- 本文中で
- 「具体例として機能している部分」を見抜き
- それを正確に取り出して、日本語で説明できるか
が評価されています。
丸暗記の表現や、表面的に整った言い換えではなく、
本文理解の精度そのものを測るための設計だと言えるでしょう。
④ 「英作文」は難しいことを書かせていない
一方で、英作文自体の難易度は決して高くありません。
求められているのは、
- 自分の立場
- その理由
- 少し具体的な説明
という、ごく基本的な構成です。
難解な語彙や高度な構文は不要で、
中学教科書レベルの英語で十分対応可能な内容となっています。
重要なのは、
「何を書くか」を整理し、筋道立てて表現できるかどうかです。
⑤ では、何をすればよいのか
この入試に向けた学習で特に重要なのは、次の3点です。
1.「読んだら線を引く」習慣
- 数字
- 比較表現
- 時間・条件
など、判断の根拠になる情報を可視化する読み方を身につける。
2.資料問題は「整理してから選ぶ」
- いきなり選択肢を見ない
- 内容を簡単に整理する
- 数字を書き込み、
>・<などで大小関係を明示する
英語力不足ではなく、処理の順序ミスによる失点を防ぐことができます。
3.英作文は「型」を固定する
例:
I usually study ~ because ~.
This is why ~.
型を決めておくことで、内容に集中でき、
安定して得点しやすくなります。
⑥ 総評
令和8年度の富山県立高校入試・英語は、
- 奇抜ではない
- しかし曖昧さを許さない
- 「考えながら英語を使う力」を丁寧に測る
非常に完成度の高い問題構成でした。
今後の英語学習では、
「文法 → 読解 → 判断 → 表現」
という流れを意識した学習が、より重要になっていくでしょう。


